めもちょう

ひたすら愚痴や独り言です

アメリカの実話系映画

ども。今日は涼しいなぁ。台風のせいで湿気てますが。 ヴァです。


先日、ずいぶん前に録画しておいた映画を観たのですが。

「モンスター」っていうシャーリーズ・セロンが役作りの為に13㎏太り、撮影の前のメイクに毎回2時間かけたとかいう。 実話の映画化で、シャーリーズはアカデミー主演女優賞に輝きました。

いやぁ、アメリカの実話系の映画って、救いのない話ばっかりですね。
アメリカの田舎の底辺って、日本では想像もつかないような酷い人生や事件に巻き込まれる人が居るようです。日本にもここまでひどい人生送ってる人っているんだろうか?

映画のあらすじはウィキからかっぱらってきました。以下↓
娼婦のアイリーン(シャーリーズ・セロン)は、バーで同性愛者のセルビー(クリスティーナ・リッチ)と出会う。アイリーンの荒んだ様子にも関わらずセルビーは彼女のことが好きになり、やがて彼女たちは愛し合うようになる。二人で一夜を過ごす為のホテル代を稼ぐ為にアイリーンは客をとるが、客から暴行を受け、逆に殺してしまう。その後、二人の生活のためにアイリーンは合法的な収入源を得ようとするが、彼女の気性のせいもあって職業訓練を受けておらず世間的な常識もない彼女が職に就くのは難しいことだった。金銭的に窮し、社会に受け入れられないことに絶望した彼女は売春に戻ることにするが、そこでまた衝動的に殺人を犯してしまうのであった。
(文章中のリンクをクリックすると、ウィキペディアのリンク先に飛びますのでご注意。)

この映画を観る限りは、娼婦のアイリーンに割と同情的に演出されているように感じたのですが、アイリーン本人のウィキを見たら、生い立ちが悲惨すぎて絶句してしまいました。

アイリーンの母親は、15歳で結婚し、一男一女を出産。(しかし、アイリーンが生まれる2か月前に離婚)
アイリーンが4歳の時に母親は男を作って出て行ってしまい、祖父母に育てられる。
アイリーンは会ったことは無いが、父親は精神疾患児童虐待で精神病院への入退院を繰り返し、13歳の少女強姦で有罪、服役中に自殺。
アイリーン曰く、祖父から虐待と性暴行を受け、祖母はアル中。
若いころから異性との性的関係を持ち、兄とも関係があった。
14歳で妊娠し、家族から縁を切られ、病院で子供を産むが、その子供はすぐに養子に出される。施設で暮らすようになる。
15歳で学校をやめ、娼婦として生計を立てるようになる。
18歳で車を飲酒運転中に銃を発砲して逮捕。
20歳でバーでの暴行で逮捕され、21歳で咽頭がんで死去した兄の生命保険で保釈金を払い、残りの金は浪費。ヒッチハイク中に69歳の裕福な男性と出会い結婚するが、再びバーでの暴行事件に巻き込まれるなどして1か月で結婚無効を申し立てられる。
25歳でビキニ姿でコンビニ強盗をして逮捕、服役。
28歳で偽造小切手を使用しようとして逮捕。
29歳で銃と銃弾を盗んだ疑いがかけられ、11日後に無効な運転免許で運転していたために拘束。
30歳で重窃盗罪で逮捕。彼女が運転していた盗難車から銃と弾薬を発見。
同年、映画のあらすじに突入。
1年半で7人の男性を殺害。
2002年に薬物による死刑。
詳しくはアイリーン・ウォーノスのウィキをご覧ください。

もう、15歳までの人生でお腹いっぱい。よっぽど孤児院で育てられた方が安全だったんじゃないかとか思っちゃう。

で、テルマ&ルイーズっていう映画が昔あって(ブラッド・ピットがこの映画を機に出世したので割と有名)、スーザン・サランドンジーナ・デイヴィスのダブル主演のロードムービーなんですが、アイリーンとレズビアンの彼女をモデルにしたそうなんですが、ずいぶん脚色されて本来の事実からは大幅に違うお話になっちゃってたので伝記映画としてはとらえられてはいないそうですが、とりあえず、モデルはアイリーンとその彼女だそうです。


http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/2/22/Wuornos.jpg
アイリーン・ウォーノス

シャーリーズ・セロン。 右もシャーリーズ・セロン。本人にそっくりでびっくり。
映画の中では血まみれのヌードもご披露。13㎏太っても、元が綺麗なので良いスタイルしてました。


テレビで見た映画なので、かなりカットされていたようで、全編をちゃんと見たかったな。



ずいぶん昔に、ボーイズドントクライっていうえいがをDVDで見ました。
やっぱり主演のヒラリー・スワンクがアカデミー主演女優賞を獲得した実話をもとにした映画なんですが、これもまた救いがない。
後半の30分の怒涛の悲劇。
最後に謎のテロップ。
主人公は性同一性障害の女性で、見た目はきゃしゃな男の子。
バーで飲んでいたら、見かけない男2人組と意気投合。男たちの地元に遊びに来いよと誘われる(相手の男たちは主人公を男だと思っている)。
誘われるまま車に乗り込み、彼らの地元へ。彼らの仲間だという女の子と恋愛に落ちる。
しかし、女であることがばれて

これ以上はネタバレなので書きませんが、不運って一瞬の希望もかき消す力があるんだな、と認識させらえるような、畳みかける不幸。
主人公、自分が女だって隠してただけで、何でこんなに可哀そうな目に合わなきゃいけないの?ってくらい悲惨です。救いがないです。
映画観終わって、めっちゃ落ち込んで、気分を変えようにも何をしたら良いのか分からないくらい落ち込みました。ダンサー・インザ・ダーク並みに落ち込みました。
まぁ、ダンサー・インザ・ダークはフィクションですが、ボーイズドントクライは実話だってのがマジで救いがない。舞台が宗教国家のアメリカだってのに、神はいないのか?とすら思わせる悲惨さ。戦争なんかとは違う、日常に起こる不幸。
いや、まじ、アメリカの田舎って…って思いました。もちろん、あんな話がしょっちゅうあるわけじゃないでしょうが。
http://livedoor.blogimg.jp/pinetree1220/85369e31-s.jpg
実際の映画の主人公本人とその彼女。めっちゃイケメン(でも、体は女性です)




http://www.geocities.co.jp/Hollywood/9888/graphics/boysdont.jpg映画のヒラリー・スワンク。こちらもイケメン。でも、女くささがどこかに残ります。


でも、アメリカの実話映画でも、おいらが見た中で一つだけ腹抱えて笑える奴がありました。
フィリップ、きみを愛してる!
ジム・キャリーが主人公を演じてるんですが、ハリウッドでは男性俳優が嫌がるゲイ役。
恋人役をユアン・マクレガーが演じていて、乙女です。
主人公のスティーブン・ラッセルは警官で妻子持ちでしたが、実はゲイ。しかも金遣いが荒いのでカード詐欺などを繰り返し、逮捕。もちろん嫁にもゲイであることがばれ、警察も辞めさせられます。
刑務所で出会ったフィリップに一目惚れ。
先に出所したスティーブンはフィリップが出所して来たら裕福な生活を提供するために弁護士事務所で弁護士として働きます(もちろん資格なんか持ってない)。弁護士の知識は刑務所で読んだ法律書の知識だけですが、事務所きっての腕利きに。
フィリップも出所してきてハッピーライフを送りますが、事務所のお金を横領したのがライバルにばれて再逮捕。
フィリップに会いたいがために何度も脱獄します。(その方法が凄い。面白い)

映画では、男性同士のHなシーンとか(もちろんコメディなんで、もろじゃないですよ)結構下品なので、お子さんがいる方はお子さんがいる前で観ると、めちゃめちゃ気まずい思いをしますので、大人だけでご覧ください。
女性同士何人かで見ると大うけするかと思います。
http://www.boxofficemojo.com/images/iloveyouphillipmorris_poster.jpg
日本のオフィシャルサイトでは映画のネタバレ満載の予告動画がご覧になれます。
普通の映画では重要なラストも分かっちゃうので(まぁ、事実だから、スティーブン・ラッセルの事を調べたらすぐにラストが分かるんですが)、興味のある方はあんまりオフィシャルサイトの動画は見ないほうが良いかも(サイトを開くと自動的に動画が始まるのでご注意ください)。
これも全然ハッピーエンドじゃないんですが、最後を知っても笑顔になれました。
http://s.cinematoday.jp/res/N0/02/30/v1268314037/N0023071_l.jpg
IQ169の詐欺師、スティーヴン・ラッセル本人。ブルース・ウィリスかと思ったびっくりした。 


ちなみに、モンスターもボーイズ・ドント・クライも女性監督。
フィリップ、きみを愛してる!は男性監督。
女性監督の撮る映画にはコメディは無いのか?
女性監督の撮る映画には割と露骨な性表現が多いのはなぜか?
女性監督の撮る映画には悲劇が多いのはなぜか?

あ。ダンサー・インザ・ダークは男性監督ですが、あいつは、撮る映画撮る映画、救いの一切ない悲劇しか作らないのでどうでも良い。(いえ、映画界ではとても素晴らしい監督なんでしょうが、彼の作った映画を二つ観て、立ち直るのにかなりの努力を要した経験から、ラース・フォン・トリアー監督の撮る映画は二度と見ないと誓ったのでございます。ちなみに観たのはダンサー・インザ・ダークと奇跡の海)←以前からしつこくこき下ろしてますね。おいら。


とりあえず、アメリカの実話ベースの女性監督の映画は見てて落ち込むような悲劇なんだけど、アカデミー主演女優賞とかとっちゃうので、内容をちゃんと確認しないでアカデミー賞につられてレンタルすると痛い目に遭います。


でわでわ